これは、中学受験を検討されるご家庭が最初に疑問に思うことです。
なぜなら塾というのはとても高価な買い物になるからです。
小6ではだいたい通塾と模試や各種特訓で年間100万円を超えますし、中学受験をしてこなかった保護者層からすると「行かなくてできるならそれに越したことはない」とお思いなのでしょう。
その気持ち、よくわかります。
通塾率ってどれくらい?
「実際に、中学受験層がどれほどの率で塾に通っているのか?」ですが、文科省などふくめた公正なデータは今の所ありません。
しかし、中学受験しない層も含めての小学生全体でのパーセンテージは、小6で約40%といいます。
そのなかには英語塾や補修塾なども含まれた数値でから一概に受験塾とはいえませんが、首都圏の小6中学受験率が約15%ということを考えると、教育に熱心で、ましてや中学受験をしようと志している方々であれば、間違いなく「なんらかの塾に通わせている40%」のなかに入るでしょうから、中学受験層での通塾率はかなり高い(個人的には98%ほど)のではないかと予想しています。
通塾しないで受験は無謀なのか
まったく塾なしで中学受験をするっていう子がいるかどうか、といえば「います」。
私も過去2〜3人そういう子に遭遇しました。
しかも後から話を聞くとその子達は軒並み「桜蔭」「渋谷幕張」などのかなりの難関校に合格をしていたことがわかりました。
そうです。可能性はゼロではありません。
しかし、私の視点から言わせていただくと、秀才型の子が塾なしで中学受験(ある程度大学の出口もよい優秀な難関校に合格)することは「無謀」です。
過去にあった2〜3人は、全員天才です。
話を聞くと高校受験をするようなレベルの市販テキストを自ら参考書にしてすべて自走して成績をあげていったそうで。
そんなことができるでしょうか。
私も子供がいます。息子には申し訳ないですが、そんなことはできそうにありません。
つまりこれは、かなり稀なケースでしょう。
ただ、完全な塾なしは無理でも、いわゆる集団塾(SAPIXや日能研)に通わずに週1回の個別指導とか、通信教育とかで中学受験する子供は天才レベルでなくても一定量います。
つまりは、どういう形式で、どういう指導を受けるのが最適かはその子次第ですので、その子の実力、吸収力や伸びしろ、自学・自走力などを親としてみてあげて、どこに身を置くのが適切かを見極めてあげないとなりません。
「でも、それが初めての事なのでちょっとわからない・・」という方、当然だと思います。
ということであれば、まずは集団塾に入って、小学生が塾に通って受験勉強するとはどういったことかを体験する必要はあるでしょう。小4くらいであればそこからの切り替えは容易いですから。
あと、いろんな記事がありますが、「塾なしでも受験できまっせ」と安易に言ってしまうのはあまりにも無責任で、正直そこにはイライラしています。
だってそんな1%の天才の例をあげて保護者をその気にさせて、受験失敗してその子の未来どうすんのよってことじゃないですか。
これは塾屋のポジショントーク抜きに、基本的には子供が本気になるためには、横に本気になってくれる大人が必要ですよ。
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